「基本料金なしの電力会社なら安くなる?」と疑問に思っていませんか。
基本料金が設定されていないプランの場合、電気をあまり使わない家庭の固定費を抑えられる可能性があります。ただし、料金単価や費用の仕組みは提供する電力会社ごとに異なる点に注意が必要です。
この記事では、基本料金なしの仕組みや契約前にチェックしたいポイント、向いている人の特徴を解説します。基本料金なしのメリット・デメリットを理解し、自分に合うプランか判断するための参考にしてください。
【結論】基本料金なしの電力会社がおすすめな人とは

基本料金なしの電力会社は、次のような特徴に当てはまる人に向いています。
- ・電気使用量が少ない人
- ・一人暮らしの人
- ・日中の不在が多い人
- ・セカンドハウスを所有している人
基本料金なしのプランは、電気をあまり使わない月にも固定費がかからないため、使用量が少ない世帯ほどメリットを受けやすい傾向にあります。特に、一人暮らしや日中家を空ける頻度が高い家庭では電気使用量が少なく、相性がよいといえるでしょう。
一方、家族が多く電気使用量が多い世帯では、基本料金なしというだけで安くなるとは限りません。基本料金は0円であっても、従量課金の単価が高く設定されている電力会社もあるため、十分に比較検討を行う必要があります。
基本料金なしの電力会社とは

電力会社の料金プランには、毎月一定金額のかかる基本料金を設定していないものがあります。基本料金なしのプランでは、使った電気の量に応じて料金が決まる仕組みが一般的です。
ここでは、電気料金の基本的な構成を確認したうえで、基本料金なしで電気を利用できる理由を解説します。
電気料金の仕組み
一般的な電気料金は、下記の4つの要素で構成されています。
- 基本料金
- 電力量料金
- 燃料費調整額
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金
基本料金は契約アンペア数や契約容量などに応じて毎月一定額が発生し、電力量料金は使った電力の量に応じて決まります。燃料費調整額は発電に必要な燃料価格の変動を電気料金に反映するための項目です。月ごとに単価が変わります。
また、再生可能エネルギー発電促進賦課金は、再生可能エネルギーの普及を支えるために全国一律で単価が定められており、電気の使用量に応じて負担を行う料金です。
基本料金なしでも問題がない理由
基本料金なしのプランでも、電気の供給や契約に必要な費用がなくなるわけではありません。
基本料金を設定しない代わりに電力量料金の単価を高めに設定するなどして、電力会社は必要な費用を回収しています。つまり、基本料金が0円であっても電気の使用は可能です。
ただし、基本料金がないからといって、必ず安くなるわけではありません。電力量料金や燃料費調整額を含めた総額で比較するようにしましょう。
基本料金なしの電力会社が安くなるワケ

基本料金なしの電力会社の魅力は、毎月の固定費を抑えられることです。ただし、基本料金がないだけで電気代が必ず安くなるとは限りません。
ここでは、どのような仕組みで料金を抑えやすくなるのか、3つの理由をみていきましょう。
電気を使わない月でも料金を抑えられる
基本料金なしのプランだと、電気の使用量にかかわらず基本料金が発生しません。一般的なプランでは電気使用量が多くても少なくても、一定額の基本料金を支払う必要があります。
一方、基本料金なしなら、電気を使わなかった月は実際に使用した分の料金が中心となります。極端にいうと、その月電気を一度も使わなければ請求額は0円です。
もちろん、電力会社独自の最低料金やサービス提供料などは発生しますが、それでも固定費を大きく減らせるでしょう。長期出張や旅行、帰省などで電気をあまり使わない月は、固定費を抑えることが可能です。
契約アンペアによる固定費が発生しない
一般的な電気料金プランでは、契約アンペア数が大きくなるほどに基本料金も高くなる仕組みとなっています。一方、基本料金なしのプランでは、契約アンペア数に応じた基本料金が設定されていない場合があります。そのため、契約アンペア数による固定費を抑えられる点がメリットです。ただし、契約容量などの条件はプランによって異なるため、事前に確認しましょう。
特に、1ヶ月単位の電気使用量が少ないにもかかわらず、同時に電気を使うシーンが多い家庭では、毎月かかる固定費を削減できる点がメリットと感じるでしょう。ただし、プランによって契約条件が異なる点には留意が必要です。
電気使用量が少ないほど恩恵が大きい
基本料金なしのプランは、電気使用量が少ない世帯ほどメリットを得やすい傾向にあります。なぜなら、電気をあまり使わなくても基本料金がかかるプランと比較すると、使用量に応じた料金だけで済むからです。
なかでも、一人暮らしや日中家を空けることが多い家庭では、電気使用量が少なくなりやすく、固定費を抑えやすいでしょう。ただし、電力量料金が高めに設定されているプランもあるため、総額で比較する必要があります。
基本料金なしの電力会社を選ぶ3つのメリット

基本料金なしの電力会社を選ぶメリットは、主に3つあります。ただし、家庭状況や電気の使い方によってはメリットと感じない場合もあるため注意しなければなりません。
ここでは、基本料金なしの電力会社にどのような魅力があるのかを解説します。
1.一人暮らしとの相性が良い
一人暮らしの場合、ファミリー世帯と比べて電気使用量が少なくなりやすい傾向があります。基本料金が設定されたプランでは、電気使用量が少ない場合でも毎月一定の料金が発生します。
一方、基本料金なしのプランであれば、固定費を抑えながら電気を使った分を中心に請求額が決まります。そのため、電気使用量の少ない一人暮らしでは、基本料金ありのプランよりも電気代が安くなる傾向です。
ただし、在宅ワークが多い場合やペットがいる場合など、一人暮らしでも電気使用量が多い家庭では割高になる可能性があるため注意しましょう。
2.空き家や別荘でも無駄な固定費がかからない
空き家や別荘など、普段人が暮らしていない住宅では、電気をほとんど使わない期間があります。
基本料金ありのプランでは、まったく電気を使用しない月であっても基本料金という固定費が発生します。基本料金なしのプランなら、この固定費がなくなるため、利用頻度の低い住宅でもローコストで電気契約を維持できるでしょう。
ただし、最低料金やそのほかの費用が設定されている場合もあるため、契約前に料金体系をチェックすることが大切です。
3.契約アンペアを気にしなくても済む場合がある
一般的な電気料金プランでは、契約アンペア数に応じて基本料金が決定します。そのため、契約アンペア数を変更すると基本料金も変動するのが基本的な考え方です。
基本料金なしのプランでは、アンペア数に応じた基本料金が設定されていない場合があるため、契約アンペアによる固定費を気にせず電気を利用できます。ただし、プランによって契約容量などの条件は異なります。申し込み前に確認することを忘れないようにしましょう。
基本料金なしの電力会社を選ぶ3つのデメリット・注意点

基本料金なしのプランは、電気使用量の少ない家庭に適している一方、誰にとってもお得だとは言い切れません。ここでは、契約前に知っておきたい基本料金なしの電力会社を選ぶデメリットと注意点を3つ確認していきましょう。
1.電気使用量が多いと割高になる場合がある
基本料金なしのプランでは、基本料金を請求しない代わりに、電力量料金の単価を高めに設定しているケースがあります。そのため、電気をたくさん使う家庭では、基本料金があるプランよりも電気代が高くなる可能性があります。
特に、3人以上の世帯やオール電化住宅などでは毎月の電気使用量が多くなりがちなため注意が必要です。基本料金がある・ないだけで選ばず、普段の使用量をもとに月々の電気料金を比較しましょう。
2.電力会社によって料金体系が複雑になる
基本料金なしのプランは基本料金が0円という明瞭さがある一方、電力量料金や燃料費調整額などの仕組みが複雑になっている場合があります。例えば、電力量料金の単価が一律ではなく、時間帯によって変動するプランもあります。
また、最低料金や解約金などが設定されているケースもあるため、基本料金の有無だけでは判断しないようにしましょう。契約前に料金の計算方法や契約条件をしっかり確認するようにしてください。
3.燃料費調整額によって電気料金が変動する場合がある
基本料金なしのプランでは、燃料費調整額の設定によって電気料金が大きく変動する場合があります。
燃料費調整額とは、発電に必要な原油やLNG、石炭などの調達価格の変動を電気料金に反映するための費用です。プランによっては、燃料費調整額の上限が設けられていない場合があり、燃料の市場価格に月々の支払い金額が左右される可能性があります。
基本料金だけでなく、燃料費調整額の仕組みや上限の有無も確認しておくと安心です。
基本料金なしの電力会社を選ぶときのチェックポイント

基本料金の有無だけで電力会社を選定すると、想定より電気代が高くなってしまう可能性があります。料金を抑えるには、普段の電気使用量や料金単価の確認が欠かせません。
また、料金の変動や契約条件も確認し、自分のライフスタイルに合うプランを選びましょう。
月間の電気使用量を確認する
まず、自宅における毎月の電気使用量を確認しましょう。基本料金なしのプランは、電力量料金の単価が高めに設定されている場合があるため、使用量によっては割高になる可能性があります。
検針票や電力会社のマイページなどから過去の使用量を確認し、現在の電気料金と比較してみましょう。特に、夏や冬はエアコンを稼働させるため使用量が多くなる傾向にあります。年間の使用量も確認しておくと後悔が少なくなるでしょう。
従量料金単価を比較する
基本料金が0円であっても、電力量料金の単価が高いと電気代も高くなる可能性があります。
電力量料金は使用した電気量に応じて金額が決まるため、使用量が多いほど単価の違いが電気代に影響します。基本料金だけで判断せず、1kWhあたりの料金の確認を忘れないようにしましょう。
なかには、電力量料金単価が使用量に応じて段階的に変動するプランもあります。普段の使用量をみながら計算すると具体的な料金目安がみえてきます。
市場連動型か固定単価型か確認する
電力量料金の決まり方には、市場連動型と固定単価型などがあります。電気料金が一定の単価で決まる固定単価型に対して、市場連動型は電力の市場価格などに応じて料金が変動します。
市場価格が安いときは電気料金を抑えられる可能性がある一方、高騰すると負担が増える可能性も否定できません。そのため、同じ使用量であっても月によって請求額が変動します。月々の電気代を安定させたいのか、できるだけ安く抑えたいのか、自分の価値観に合わせてプランを選びましょう。
解約金や最低利用期間を確認する
電気料金に加えて、解約金や最低利用期間などの契約条件の確認も欠かせません。基本料金なしのプランのなかには、最低利用期間や更新月が設定されている場合があります。このとき、最低利用期間内や更新月以外で解約すると、解約違約金が請求される可能性があります。
電力会社を乗り換えるときは、契約期間中に解約する可能性も考慮すると安心です。契約前に約款や重要事項説明書などを確認するようにしましょう。
基本料金なしの電力会社でよくある質問

最後に、基本料金なしの電力会社を検討するうえでよくある質問に答えていきます。さまざまな電気料金プランがあるなか、基本料金なしを選ぶべきかどうか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
Q1.基本料金なしなら必ず電気代は安くなる?
基本料金なしであっても、必ず電気代が安くなるわけではありません。
基本料金を0円にする代わりに、電力量料金単価が高く設定されている場合があるためです。特に、電気使用量の多い世帯では、基本料金ありのプランよりも割高になる可能性も否定できません。
現在の電気使用量を確認し、電力量料金や燃料費調整額も含めて総合的に比較しましょう。
Q2.ファミリー世帯でもお得になる?
ファミリー世帯でも、基本料金なしのプランがお得に利用できる可能性はあります。
ただし、家族の人数が多いほど電気使用量も多くなる傾向にあるため、基本料金が0円であるメリットよりも電力量料金単価が高いデメリットの方が大きく料金に影響する場合があります。
世帯人数だけで判断するのではなく、実際の使用量をもとに料金をシミュレーションして比較するようにしましょう。
Q3.オール電化住宅でも利用できる?
基本料金なしのプランでも、オール電化住宅で利用できる場合があります。ただし、すべてのプランがオール電化に適しているわけではない点に注意しましょう。
また、オール電化住宅は、エコキュートの使用などによって電気使用量が多くなりやすく、電力量料金の単価によっては月々の電気代が上がってしまう可能性もあります。
近年では、夜間の料金が安くなるプランやオール電化住宅向けプランを展開している電力会社も多いです。「基本料金なし」にとらわれず、料金体系や対応条件を確認してオール電化住宅に適したプランを見つけましょう。
まとめ
基本料金なしの電力会社は、電気使用量の少ない一人暮らしや、家を空ける時間が長い人と相性のよい選択肢です。
一方で、基本料金なしであっても電気代全体が安くなるとは限りません。電力量料金の単価や燃料費調整額、料金の変動方式なども確認する必要があります。
電力会社の乗り換え先を検討する際は、現在の電力使用量をもとに料金目安を計算し、ライフスタイルに合うプランを選びましょう。



