「給湯器のお湯が出にくい」「音が気になる」…そんな症状が出始めたら、給湯器の寿命が近いサインかもしれません。
給湯器は毎日使用するものだからこそ、突然の故障には慌ててしまうもの。そのため、給湯器に異常を感じたら、早めに対応することが大切です。
この記事では、給湯器の寿命年数や壊れる前兆、修理と交換の判断ポイントを解説します。長く安心して使うためのメンテナンス方法や選び方も紹介するので、給湯器の交換を検討している方はぜひ参考にしてください。
給湯器の耐用年数はどのくらい?

給湯器は消耗品です。そのため、長く使用すればやがて寿命が訪れます。ここでは、給湯器の耐用年数について詳しく見ていきましょう。
メーカーが定める基準は「製造から10年」
給湯器の多くのメーカーが「3,650時間燃焼すれば機器は機能しなくなる」ことを想定して、給湯器を設計しています。給湯器を毎日使用し、3,650時間に達する年数は、およそ10年前後。そのため給湯器の寿命は、製造から10年とされています。
また、給湯器の寿命は10年前後と設定されていることから、メーカーの部品の保管期間も10年前後と定められている傾向にあります。
つまり使用から10年を過ぎると部品の在庫がなくなり、修理したくてもできないケースも考えられるのです。
実際の平均寿命
メーカーが想定する給湯器の寿命は10年前後ですが、実際に使われている給湯器の多くは、およそ15年前後まで使えるケースも多くあります。
ただし、使用頻度や設置環境によっても大きく差が出るため、一概に今使用している給湯器が15年間使い続けられるとは限りません。
たとえば、寒冷地の屋外に設置されている場合は、寒暖差や凍結の影響で10年を待たずに不調が出ることもあります。逆に、定期的に清掃や点検を行っていれば、15年以上問題なく使えることもあります。
加えて給湯器の種類によっても寿命の目安は異なる点にも、注意が必要です。
【種類ごとの給湯器の寿命目安】
- ガス給湯器:約10年
- 電気温水器:約10〜15年
- 石油給湯器:約8年~10年
- ハイブリッド給湯機:約10年
- エコキュート:約10年前後
法定上の耐用年数
法律上では、給湯器の「法定耐用年数」は6年と定められています。これは税金計算上の指標であり、実際の使用可能期間とは異なります。
ただし法定年数を超えるということは、それだけ部品や機能に負担がかかっている状態です。「まだ使えるから大丈夫」と思っていても、突然の故障でお湯が出なくなることもあります。
特に冬場に壊れてしまうと、生活への影響は大きいもの。6〜10年を過ぎたら、交換を視野に入れることが大切です。
給湯器の耐用年数が終わりを迎えるサイン(壊れる前兆)

給湯器が寿命を迎え始めるころになると、何らかのサインが現れます。ここでは、給湯器の耐用年数が終わりを迎える前兆を見ていきましょう。
異音が生じている
お湯を出すたびに「ゴーッ」「カチカチ」と音がしたり、以前より動作音が大きくなったと感じたら注意が必要です。
それは、内部のファンやモーター熱交換器に異常が生じているサインかもしれません。
ガス臭さや焦げ臭い匂いがする
給湯器からガスのような臭いや焦げたような匂いがした場合は、すぐに使用を中止してください。
ガス漏れや不完全燃焼の危険性があり、放置すると重大な事故につながることもあります。
温度が不安定
設定温度にしているのに、お湯が急に熱くなったりぬるくなったりすることはありませんか?
これは、温度センサーや燃焼制御装置の不調によるものです。お湯の温度が安定しないと、入浴時にやけどの危険もあり、快適さが損なわれます。
給湯機能の不具合
お湯が出ない、途中で止まる、追い焚きができない…こうした不具合は、内部の基板や電磁弁、燃焼部の不調が原因で起こります。
一見すると小さなトラブルでも、内部では複数の部品が劣化しているケースも少なくありません。
水漏れが生じている
給湯器本体や周辺の配管から水がにじんでいる場合は、内部のパッキンや熱交換器の劣化が進んでいる可能性があります。
そのまま使い続けると電装部分がショートしたり、サビが進行して修理が難しくなることもあるため、放置せずに業者に相談しましょう。
寿命を迎えた給湯器を使い続けるリスク

寿命を過ぎた給湯器を使い続けると、以下のようなリスクが発生します。
- 火災やガス漏れなどの事故につながるおそれ
- ガスの燃焼効率が落ちて、光熱費が上がる
- お湯が出るまでに時間がかかる・温度が安定しない
特に冬場は給湯器に負担がかかるため、突然故障してお湯が使えなくなることも。安全面・経済面の両方から見ても、古い給湯器を使い続けるのは避けた方が良いでしょう。
給湯器の交換と修理、どちらにする?判断ポイント
給湯器に不具合が出たとき、「修理で直せるのか」「交換が必要なのか」は悩むところです。
判断の目安を以下にまとめました。
使用年数が8年を経過している→交換がおすすめ
8年以上使用している給湯器は、今後別の部品も劣化してくる時期です。一度修理しても再び不具合が発生することが多いため、交換に切り替えた方が結果的に安く済むケースが多いです。
使用年数が8年未満→修理で済む可能性
設置から5〜7年程度であれば、まだ修理で対応できることがほとんどです。
ただし、製造から10年以上経過していると部品が入手できない場合もあるため、保証書や本体ラベルで製造年を確認しましょう。
以前修理したのに再び不具合が発生→交換がおすすめ
同じ箇所を何度も修理する場合、他の部品も劣化しているサインです。修理を繰り返すより、新しい機種に替えるほうが経済的です。
ガス代が家計を圧迫→交換がおすすめ
古い給湯器は燃焼効率が下がり、無駄なガスを消費します。
省エネ型(エコジョーズ・エコキュート・ハイブリッド給湯機)に替えることで、年間で光熱費削減が可能です。
給湯器の寿命を伸ばす方法

給湯器は使用方法や使用環境で寿命が大きく変わります。少し意識を変えるだけで、10年を超えても快適に使い続けることができる可能性も!
ここでは、長く安全に給湯器を使うための6つのポイントを紹介します。
ていねいなメンテナンス
給湯器の内部は、目には見えなくても水垢や汚れがたまっています。
放置すると部品の劣化を早めてしまうため、寿命を長く保つ上で適切なメンテナンスが欠かせません。
給湯口やシャワーヘッドのフィルターは月に1度ほど軽く掃除し、1〜2年に一度は専門業者に点検を依頼すると安心です。
お湯の使い方の見直し
長時間シャワーを浴びたり頻繁に追い焚きを繰り返すと、給湯器の熱交換器に負担がかかります。
なるべくお湯やガスの無駄がない使い方をすることで、給湯器の稼働時間を減らすことができ、結果的に給湯器の寿命を伸ばすことにつながります。
電源のオン・オフは繰り返さない
こまめな電源操作は節電に見えて、実は機械への負担になります。給湯器の負担を考慮すると、電源はつけっぱなしのほうが安心です。
長期間使用しない場合のみ、正しい手順で電源を落とすようにしましょう。
長期不在時は水抜きを行う
冬場など、数日〜数週間家を空けるときは必ず水抜きを行いましょう。内部の水が凍ってしまうと、配管の破裂やポンプ故障を招くおそれがあります。
水抜きは取扱説明書に手順が記載されていますが、難しい場合は業者への依頼も検討したほうが安心です。
入浴剤を使用しない
入浴剤の中には、配管内部を傷めたり、金属部品を腐食させる成分が含まれているものがあります。
入浴剤を使用する際は「給湯器対応」と明記された商品を選ぶようにしましょう。
給湯器環境を見直す
屋外設置タイプの給湯器は、設置環境によって寿命が変わります。排気口を物でふさいでいないか、周囲に落ち葉やゴミがたまっていないかを定期的にチェックしましょう。
また、直射日光や雨風が強く当たる場所にある場合は、簡易的なカバーを設置するのもおすすめです。
新しい給湯器に交換!選び方のポイント
給湯器を交換する場合は、家族構成や暮らし方に合った製品を選べば、光熱費も使い勝手も大きく改善できます。
最後に、給湯器の選び方についてもチェックしておきましょう。
家族の人数に合わせた号数を選択する

給湯器の「号数」は、お湯を一度に出せる量を示す単位です。たとえば4人家族なら、複数の蛇口で同時にお湯を使うため24号以上のほうが、不便を感じずに生活できます。
一方で、一人暮らしであれば16号で十分快適にお湯を使うことができます。
給湯器のタイプ
給湯器には、ガス・電気・石油・ハイブリッドなどさまざまなタイプがあります。
都市ガスが利用できる家庭ではエコジョーズ、オール電化住宅ではエコキュートが主流です。
石油給湯器は灯油を使うため寒冷地でもパワフルに稼働しますし、ハイブリッド給湯機はガスと電気を組み合わせ、省エネ性能に優れています。
ライフスタイルや地域環境に合った給湯器を選ぶことで、省エネ効果と快適性の両立が可能になります。
給湯器の機能と価格のバランス
近年の給湯器には、自動お湯はりや追い焚き、リモコン連動など便利な機能が豊富に搭載されています。
ただし、機能が増えるほど本体価格も上がるため、「何を重視するか」を明確にして選びましょう。
【選び方の基準例】
- 家族が多いなら自動お湯はり・予約機能付き
- 一人暮らしならシンプルな給湯専用タイプ
- エコ意識が高いなら高効率型のエコジョーズやハイブリッドタイプ
予算と使い方のバランスを取りながら、無理のない選択をすることが大切です。
まとめ
給湯器の寿命はおよそ10年が目安ですが、日頃の使い方と手入れ次第で大きく変わります。異音や温度変化など、ちょっとした違和感を感じたら早めに点検・交換を検討しましょう。
新しい省エネ機種に替えることで、光熱費を抑えながら快適さも向上します。
給湯器の交換業者に迷う場合は、以下の記事を参考にして、自分に合った業者を選んでください。



