ガス給湯器はガスを使いお湯を沸かす設備です。ガスを使用する背景から「給湯器の電源のつけっぱなし」は事故のリスクがあるのでは…と不安になる方もいると思います。
現代の給湯器は、つけっぱなしにしていても電気代・安全性ともに、問題ないケースがほとんどです。しかし古い機種や使用環境によっては注意が必要な場合もあります。
この記事では、給湯器をつけっぱなしにしても危険はないのか、またガス代や電気代がどれくらい発生するのかを詳しく解説していきます。
ガス給湯器はつけっぱなしにしても危険性はない!

ガス給湯器の電源を入れっぱなしにしている家庭も多いと思います。
電源をオフにしたほうが良いのか迷うかもしれませんが、基本的に給湯器の電源は入れっぱなしにしても問題ありません。
その理由は、ガス給湯器に電源が入っていても、実際にお湯を出すまで燃焼が行われることはなく、待機状態になっているためです。電源を入れっぱなしにしてもガスが常に燃えていることはないため、事故のリスクは低いと言えるでしょう。
さらに、ほとんどの給湯器には「立ち消え安全装置」や「過熱防止装置」などが搭載されており、異常を検知した場合は自動で停止します。
給湯器のつけっぱなしは設備の寿命にも影響はない
「でも電源をつけっぱなしにしていると寿命が縮むのでは?」と心配する方もいますが、給湯器の寿命は燃焼時間と着火回数で決まります。そのため電源を入れっぱなしにしていても燃焼していなければ、寿命への影響はほとんどありません。
リモコンの液晶焼き付きも、近年の省エネモード付きリモコンでは発生しにくくなっており、安心して使用できます。
ただし、すべての給湯器が安全というわけではない点には、注意が必要です。
次に、つけっぱなしには気をつけたほうが良いタイプの給湯器を見てみましょう。
「つけっぱなしは注意」なガス給湯器とは?

現行の給湯器であれば基本的につけっぱなしでも問題ありませんが、古いタイプの給湯器や使用年数が長い機種は注意が必要です。
古いタイプの給湯器
古いタイプの給湯器、たとえば「バランス風呂釜」などは燃焼方式も幅、排気の処理が不十分なものもあります。
つけっぱなしにしておくと火災や一酸化炭素中毒が発生するリスクもあるため、注意が必要です。
しかし、現在ではこうした古い給湯器を使用している家庭はほとんどありません。ただし地方ではまれに見かけることもあるため、古い給湯器をそのまま使っている場合は、早めの交換を検討しましょう。
使用年数が10年以上の給湯器。
ガス給湯器の寿命はおよそ10年〜15年といわれています。使用年数が10年を超えると、内部の基盤やセンサーが劣化していることがあり、誤作動を起こす可能性があります。
とくに冬場は負荷がかかりやすいため、急に故障してしまうことも…!
長期間使用している給湯器の場合は点検・交換をおすすめします。交換業者の選び方に迷う場合は、以下の記事が参考になります。
ガス給湯器をつけっぱなしにした場合のガス代・電気代

つけっぱなしにしていることの危険性だけでなく、ガス代や電気代への負担も、気になるポイントですよね。
ここでは、費用への影響を解説します。
ガス代
給湯器はお湯を出しているときにのみガスを消費します。そのため、電源を入れっぱなしにしていてもお湯を使わなければガス代はかかりません。
ただし、「追い焚き機能付き」や「温水式床暖房対応タイプ」の給湯器は例外です。これらの機能をオンにしている場合、設定温度を保つために自動保温運転が行われ、少量のガスを消費します。
不要な時間帯は自動運転スイッチを切る、またはタイマーを活用することで、無駄なガス消費を防げます。
電気代
お湯を使っていないときでも、給湯器はリモコン表示やセンサーの動作のために電力を消費しています。
しかしこの「待機電力」は月に数十円ほど。年間でも数百円程度にしかならないため、電気代の負担はほぼ気にしなくても大丈夫です。
ただし省エネ意識を高めたい場合は、長期間家を空けるときなどに電源を切っておくと良いかもしれません。
給湯器をつけっぱなしにするメリット・デメリット

給湯器をつけっぱなしにすることは、メリットもあればデメリットもあります。それぞれの内容を見ていきましょう。
メリット
給湯器の電源は頻繁にオンオフを繰り返すよりも、むしろ機械への負担が少ないといわれています。電子機器は起動・停止時に最も負荷がかかるためです。
つまり安定した状態で使い続けるほうが、故障リスクを抑えることにつながります。
さらに、つけっぱなしなら安全装置が常に動作しており、異常をすぐに検知できるという安心感もあります。
デメリット
一方で、リモコンや本体は待機電力を消費し続けるため、わずかではあるものの電気代が発生します。
電気代の費用負担はわずかですが、節約意識の高い方は気になってしまうかもしれません。
また、電源が常に入っていることで「お湯を使うのが当たり前」という習慣がつきやすくなり、結果としてガス代が増えてしまうことも考えられます。
夏場でもついお湯で手を洗ってしまう、などの無意識な使い方が積み重なる場合は、使用時以外は給湯器の電源を切るのも、検討してみると良いでしょう。
給湯器の電源をオフにする際の注意点

節約のために給湯器の電源を切ることもありますが、やり方を間違えるとトラブルにつながる場合があります。
ここでは安全に電源をオフにするためのポイントを紹介します。
給湯器本体のコンセントは絶対に抜かない
給湯器の電源をオフにしたい場合でも、本体のコンセントは抜かないようにしましょう。
給湯器には内部メモリや安全制御機能があり、コンセントを抜くとそれらがリセットされるおそれがあります。
節電をしたい場合は、リモコン側で電源を切るようにしてください。
凍結防止機能が作動中の場合は無理な電源OFFは避ける
外気温が低いときは、給湯器の「凍結防止機能」が自動的に作動します。このときに電源を切ってしまうと、配管の中の水が凍って破裂する危険があります。
長期の外出時でも、気温が氷点下になるような地域では電源を入れたままにしておく方が安全です。
まとめ
ガス給湯器をつけっぱなしにしても、現代の機種であれば基本的に問題はありません。電気代・ガス代の費用負担についても、気にする必要はないレベルです。
ただし、古いタイプや使用年数が長い給湯器では注意が必要です。安全性やコストのバランスを考え、交換を検討することをおすすめします。給湯器の交換業者に迷ったら、以下の記事を参考にしてください。
おすすめは、上記記事でも1位にランクインしており知名度も高い「ミズテック」です。
また、エコ意識を高めたい場合はお湯を使わないときは電源を切ることも、検討してみると良いでしょう。
自分の生活スタイルに合わせて、最適な使い方を選びましょう。



